アメリカ映画で使われた表現 ― Don’t let’s ask for the moon

アメリカ映画で使われた重要表現を学習しましょう。今週の表現は、1942年の Now, Voyager『情熱の航路』で使われた Don’t let’s ask for the moon です。

 古い映画です。1942年の Now, Voyager(邦題は『情熱の航路』)で使われた表現を見ていきます。
 ここで取り上げる Oh, Jerry, don’t let’s ask for the moon. We have the stars.(ねぇ、ジェリィ、お月様をほしがるのはやめましょうよ。私たちは星を持っているもの)」というセリフは、AFI(American Film Institute=アメリカ映画協会)が選出したアメリカ映画の名セリフベスト100の中で46位にランクインしているそうです。

動画は、ここにあります。

https://learningenglish.voanews.com/a/5621308.html

字幕の表現を見ていきましょう。

Welcome to English @ the Movies – American Classics where we teach you American English heard at the movies.
「『映画の英語 ― アメリカの名作』にようこそ。ここでは、映画に使われたアメリカ英語について学習します」

“Now, Voyager” was released in 1942.
「『情熱の航路』は1942年に公開されました」

Charlotte Vale takes a long trip after recovering from mental health problems.
「シャーロット・ベイルは精神的健康障害の問題から回復し、長い旅に出ます」
 recover from ~は「(病気など)から回復する」です。

She meets and falls in love with Jerry, who is married.
「彼女はジェリーと出会い恋に堕ちますが、彼は既婚者です」
 fall in love (恋に堕ちる)はよく使います。また、「愛している」も I love you. よりも I’m in love with you. のほうが、なんとなく深く愛されているニュアンスがありますね。

Later, by chance, she meets Jerry’s daughter Tina, who suffers from depression.
「のちに、ふとしたことから彼女は、ジェリーの娘のティーナと会います。彼女はうつ病に苦しんでいます」
 by chance は「偶然、たまたま」。
 suffer from ~は「~に苦しむ」。depression は「うつ病、うつの状態」です。

Charlotte treats Tina like her own child, and the girl’s condition improves under her guidance.
「シャーロットはティーナに自分の子どものように接し、そして彼女のアドバイスで少女の状態は改善します」
 under one’s guidance は「~のアドバイス[指導]で改善する」。

But Jerry and Charlotte both know their relationship cannot continue.
「しかし、ジェリーもシャーロットも、今の関係を続けていけないことは分かっています」
 both の使い方に注目。私たちがよく目にするのは、both を前に出して both Jerry and Charlotte know … ですが、このようにあとに付けると、英語らしく見えますね。

Listen for the words, “Don’t let’s ask for the moon.”
「Don’t let’s ask for the moon.というセリフをしっかりと聴いてみましょう」

We can talk about your child.
「あなたのお子さんのことを話しましょうか」

Our child.
「僕たちの子どもだよ」

Thank you.
「ありがとう」

And will you be happy, Charlotte?
「それで、君は幸せになるのかい」

Oh, Jerry, don’t let’s ask for the moon. We have the stars.
「ねぇ、ジェリィ、お月様をほしがるのはやめましょうよ。私たちは星を持っているもの」
 中学校の英語では let’s の否定文は <let’s not +動詞の原形>のように習うかと思いますが、アメリカの口語では、このように don’t let’s ~も使われます。

We cannot have everything we want in life.
「私たちは人生でほしいと思うすべてのものを手にできるというわけではありきません」
 everything や all などの「限定を表す語」と not を併せて使うと「部分否定」になります。「~というわけではない」という意味です。

Charlotte tells Jerry that Tina is his gift to her and a way of being close to him.
「シャーロットはジェリーに、ティーナは彼から自分への贈り物であり、彼と密接につながれるすべであると告げます。」
 Tina is のあとに、his gift to her と a way of being close to him という2つの補語が並んでいます。

 動画の下にセリフが表示されますので、音声と確認しながら学習しましょう。

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