カリフォルニアの青い空 ― 31.交通違反切符(警告)を切られる

ワイパーの不具合でパトカーに停められる

 サンフランシスコで、ずいぶん久しぶりに傘というものを差した。

 日本での大学時代、ある講義室に傘を忘れた。しばらくして気が付き、取りに戻ったが、傘はなかった。今では傘は数百円で買えるが、70年代の初めには、傘はそれなりの値段と価値がしたものである。

 当時、中古ながら車を持っており、通学にも車を使っていたこともあって、傘をなくした後、傘は買わず、使わずに2年ほどを過ごした。

 砂漠の町に来る前に東京に3か月と少し住んだが、傘は買わなかった。たぶん、兄のを1つ使わせてもらっていたのだろう。あまり記憶にない。

 砂漠の町は、It never rains in Southern California. である。雨が降らない。もちろん、傘など持っていない。

 サンフランシスコは、冬のあいだ雨が多い。

 1週間ほど過ごしたが、その多くの日が雨だった。そのときの写真を見ても、傘を差しているのが多い。

 そして、サンフランシスコでの滞在を終え砂漠の町に帰る日も雨だった。

 サンフランシスコを出てしばらく走っていると、後方にパトカーが見えた。そして、私の車を追い越しにかかり、しばらく並走し、私のほうを見た。
 すると、そのパトカーはスピードを落として下がり、私の車の後方についた。

 どうして下がって私の後方についたのかなといぶかっていると、警告灯が点灯した。アメリカのパトカーは、先に警告灯だけを点灯させ、しばらく追尾する。

 それでも停まらないとサイレンが鳴る。サイレンが鳴るまで停まらないと、彼らの扱いが手荒になることもある。
 サイレンが鳴ってもしばらく停まらないと、かなりやっかいなことになる。

 私は警告灯にすぐに気づき、路肩に停めた。

 パトカーから警察官が下りてきて、免許証の提示を求め、私のワイパーが壊れていると言った。そして、Traffic Violation と書かれた切符を切られた。
 ワイパーそのものは大丈夫だったが、ブレードがまったく残っていない状態だった。砂漠の熱でほぼ溶けてしまっていたようだ。

 近くにあった修理工場ですぐにワイパーを修理し、工場から修理証明書をもらい、その証明書を交通裁判所(traffic court)に持って行き、確認してもらえば、反則金も罰金も払わなくてよいということだった。

 しかし、違反切符の Violation という語の語感と court(裁判所)にびっくりしてしまった。次の日に裁判所で確認してもらい、事なきを得たのだが、なぜか、それから1週間くらいホームシックになってしまった。

 話をサンフランシスコからの帰り道にもどそう。

 あとで、あの警察官には感謝することになる。

 帰りは海岸沿いの州道1号線ではなく、少し内陸の国道101号線を南下した。ロサンゼルスのちょっと北側のサンタ・マリアというあたりを走っているとき、ほとんどワイパーも効かないくらいの豪雨に見舞われた。まわりの車もかなりスピードを落として走っていた。

 このときに、修理前のワイパーが使えない状態だったら、路肩あるいはどこかのサービスエリアあたりに避難して雨が小降りになるのを待つ必要があっただろう。

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