Indian summer は、本当に「小春日和」か?

 「小春日和」を和英辞典で見ると、訳語のひとつに Indian summer がある。そして、今度は英和辞典で Indian summer を見ると、「インディアンサマー、小春日和」と出てくる。

 「インディアンサマー」が何なのかが感覚的に日本人に定着しているとは思えないのに、この語義を出しても意味がないとは思うが。

 さて、私は Indian summer の訳語の「小春日和」には懐疑的である。

 「小春日和」は、晩秋や初冬の頃の穏やかに晴れた、ぽかぽかと気持ちのよい日のことをいう。
山口百恵の『コスモス』にも「 ♬ こんな小春日和の 穏やかな日は」と出てくる。

 このリンク先の英文を読んでみると、「ぽかぽかと穏やかな」という感じはあまり感じられない。
https://english.stackexchange.com/questions/125296/what-is-the-origin-of-indian-summer-and-is-it-offensive

 私は、カリフォルニア州南部の砂漠の町に住んだことがある。11月半ばのある日、本当に真夏かと思われるような暑い日がやってきた。これをクラスメートたちが Indian summer だと言っていた。

 砂漠の町なので、ほとんど雨が降ることがなく、その暑い日の前にも、穏やかに晴れた日が続いていたが、だれも Indian summer だと言った者はいなかった。
 穏やかに晴れた心地よい日は Indian summer だとは言わなくて、暑い日を Indian summer だと呼んだのである。

 英語の definition に、“a period of warm days in late autumn or early winter” というのがあり、これが基になって「小春日和」という日本語の語義がうまれたのではないかと、私はにらんでいるが、この warm が、実は曲者だと思っている。

 私たち英語学習者の感覚では、warm は「心地よく暖かい」である。

 しかし、下の写真で見るように、摂氏39度でも、very warm なのである。

 ネイティブ・スピーカーが感じる warm は、もっと気温が高いところまで含むのだと私は思っている。
 つまり、Indian summer は「暑い日」なのである。

 Erich Segal という作家の The Class という小説に、次のような文が出てくる。

Since most of the windows in the Yard were open because of the Indian summer weather, it was not long before a crowd surrounded him.

 小春日和のように穏やかな暖かさの日であれば、窓は開けないのではないだろうか。

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