it’s cheesy ― アメリカ映画で使われた表現

アメリカ映画で使われた重要表現を学習しましょう。

it’s cheesy

 この表現は、The Sunlit Night というアメリカ映画に出て来るものです。この映画は2019年にアメリカで封切られた映画で、まだ邦題も付いていないようです。

 動画は、ここにあります。
https://learningenglish.voanews.com/a/5959988.html

字幕の表現を見ていきましょう。

Welcome to English @ the Movies – American Classics where we teach you American English heard at the movies.
「『映画の英語 ― アメリカの名作』にようこそ。ここでは、映画に使われたアメリカ英語について学習します」

The Sunlit Night tells about Francis, who lives in New York and wants to be an artist.
「The Sunlit night はフランシスという、ニューヨークに住み、芸術家になりたいと思っている女性についての話です」
 sunlit は「太陽に照らされた」という意味の形容詞です。lit は light の過去分詞。

After her art is rejected and she breaks up with her boyfriend, Frances takes a job with an artist named Nils in Norway.
「彼女の芸術が却下され恋人と破局したあと、フランシスはノルウェーのニルズという名前の芸術家のところでの仕事を手にします」
 reject は「却下する、拒絶する」という動詞。
 boyfriend は「恋人」。日本語で「男性の友だち」という意味合いで使う「ボーイフレンド」とは違い、かなり親密な関係の恋人です。
 ちなみに、男性が my boyfriend と言うと、かなり親密な関係の男性パートナーを意味します。女性が my girlfriend と言うと、単なる「女性の友だち」という意味合いです。
 take a job with ~は「~の元での仕事に就く」という意味です。「~といっしょの仕事」ではありません。

When she arrives, she notices the beauty of the land.
「彼女はそこに着くと、その土地の美しさに気づきます」
 beauty は beautiful の名詞形です。

Listen for the words, “it’s cheesy.”
「it’s cheesy という表現を聞いてみましょう」
 listen for ~は listen to ~よりももっと「じっくりと聞く」という意味合いの表現です。

It’s so beautiful, it’s almost like a bad painting. It looks like a painting that you would make — not you, but, certainly not you, at all, — but, if you tried to make a painting of it, it would almost be, like, it’s cheesy.
「それはとってもきれいで、ほとんど出来の悪い絵画みたいで。あなたが描くような、あなたではなくて、まったくあなたではないんだけど、もしそれを絵にしようとすると、きっとつまらない出来になってしまうと思うの」
 字幕では beautiful のあとがコンマで、すぐに it’s almost と続いていますが、表記のルールでは、こうした接続詞を使わないで2つの文を続ける書き方は run-on sentence と呼ばれ、よくないとされます。ここでは正しくは beautiful のあとにピリオドを付け、It’s のように新しい文を続けるべきです。
 … a painting that you would make の部分は、would が使われ、一種の仮定法になっています。
 not you, but, certainly not you, at all
 この you は、雇用主である Nils を指しています。ここでは but や not you などが余分に入っていますが、まとめると – but, certainly not you at all(いや、まったくあなたのことではありませんよ)ということです。
 if you tried to make a painting of it の部分の you は一般の人を指す you です。tried という過去形が使われていますので、この文も仮定法です。「ふつうに人が描こうとすると、駄作になってしまうでしょう」という感じです。

This is yours.
「ここが君の部屋だ」

What do you think “it’s cheesy” means?
「it’s cheesy はどういう意味だと思いますか」

(A) Something that is in bad taste and of poor quality
「趣味が悪くて質の悪いもの」

or (B) Something that is in good taste and noteworthy
「あるいは、(B) 趣味がよくて注目に値すべきもの」
 noteworthy は「注目に値する、とてもすばらしい」という意味です。

Listen again.
「また聞いてみましょう」

The answer is (A) Something that is in bad taste and of poor quality.
「答えは『(A) 趣味が悪くて質の悪いもの」です」

Francis is telling Nils that painting the landscape could not capture its true beauty.
「フランシスはニルズに、その景色を絵に描こうとしてもその本質からの美しさを表現することはできないだろうと話しています」
 この文でも could not を使い、仮定法の用法になっています。capture は「つかまえる、捉える」です。

Being cheesy is failing to copy the quality of something that people consider well made.
「cheesy であるというのは、人がすばらしいと感じる物の品質を再現することに失敗するということです」
 fail to ~は「~することに失敗する」。
 well made は通常、ハイフンを使って well-made のように表記します。well を使った複合語はハイフンを付けるのがふつうです。

And that’s English @ the Movies.
「映画で英語表現でした」

 動画の下にセリフが表示されますので、一時停止しながら、音声と確認しながら学習しましょう。

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